社会福祉士・精神保健福祉士科目レポート

私が書いたレポートを公開してみます。新科目には対応しておりません。

相談援助の理論と方法②。

「相談援助の展開過程について説明し、ジェネラリストソーシャルワークとして地域支援につなげていくプロセスについて、事例をあげて論じなさい」

A評価。

 

相談援助は、ケースの発見、インテーク、アセスメント、支援の計画、支援の実施、モニタリング、終結という流れで展開される。

まず、ケースの発見では、クライエントからの直接の相談や、ワーカーのアウトリーチなどにより認識され援助の対象を発見する。

相談があった、またはケースが発見されるとインテークへと進む。主訴を傾聴し、どのような援助が行えるかを伝え、同意されれば契約が行われる。クライエントを可能な限り個別化し、かけがえのない唯一の存在として捉え、じっくりと傾聴し、ラポールの形成・強化を図ることが目的である。同時に、スクリーニング、緊急性の検討も行われる。

契約後、アセスメントを行い、問題の把握、ニーズの確定、目標の設定を目指す。クライエント自身の事、人、環境などあらゆる情報を集め、それらの相互作用を検討し、ストレングスの視点から具体的な目標を設定する。

目標が明確になると、支援の計画段階へ進む。数あるソーシャルワークの理論を、個別化したクライエントに対して柔軟に組み合わせ支援の計画を立てる。ワーカー個人で作成した計画がそのまま掲げられることもあるが、ケースカンファレンスなどで推敲したり、家族とともに計画を検討する場合もある。

以上の過程を経て支援が実施されると、後にモニタリングが行われる。何か不都合がないか、新たなニーズはないかなどを探り、代弁・擁護するとともに、クライエントや家族などのストレングスを用いた計画が好転していれば、さらなるエンパワメントの開放を目指していくなど見直しを図る。その後は、必要に応じて再アセスメントが行われ、支援計画の見直し、実施、モニタリングと繰り返されるが、問題が解決したり、クライエント自身で解決へと向かえると判断されれば、支援は終結となる。終結後は効果測定や評価を行い、次の支援へと活かしていくことや、クライエントや家族へのアフターケア、自身をスキルアップしていくことも大切である。

ここまで個別の支援をみてきたが、経験の中で集約したニーズを、地域レベルへと発展させていくこともジェネラリスト・ソーシャルワークの観点では必要である。私は知的障害者支援施設で支援員を行っている。私見かもしれないが、知的障害者の支援には終結はない。だからこそ地域支援が重要で必要なものであると捉えている。当施設では個別支援の一環として、体力づくりや農作物の栽培、竹加工や絵画、壁面の作成などを個別の支援計画に沿って行っており、それらを地域のスポーツ大会への参加やお祭りへの出店、作品展への出展などで披露している。よりニーズに応えるべく、町公民館の協力のもと、年間いつでも利用できる展示スペースの設置も企画し近々開始予定である。これも多くの障害者が抱える「社会参加をしたい」というニーズを集約した地域レベルの支援であるといえよう。