社会福祉士・精神保健福祉士科目レポート

私が書いたレポートを公開してみます。新科目には対応しておりません。

心理学理論と心理的支援。

「動機付けと原因帰属の関連について説明し、自身の傾向について考察しなさい」

B評価。

 

人は何か欲求が生じると、それに対する動機・動因、そして誘因に向かって行動を起こす。マズローの欲求階層説によると、生理的欲求である一次的欲求が最優先されるが、ここでは、より高次である自己実現・成長欲求について原因帰属との関連と併せて考察していく。

私自身が、自己実現や自己成長への欲求を大きく感じ、考えた時期は、学生から社会へ出て行く就職活動の最中であった。

「仕事を選択する」という行動に起因する動機づけは、「この仕事がやりたい」「この仕事は私に向いている・私に出来る」などの自己効力感と、対の「この仕事はやりたくない」「この仕事しか出来ない」「一流企業には就職できないだろう」といった学習性無力感が大きく作用している。そしてこれらは経験や体験によって築き上げられる。

私が就職活動をしていた、十年程前は、就職超氷河期の最中で、マスコミ業界に人気が集中していた。多分に漏れず、私もマスコミ業界を志望し、中小企業に滑り込み何とか業界へ就職をした。

当時の私自身を含め、多くの学生がマスコミ業界を志望したのは、マスメディアがとても生活に密着した環境であったからであろう。四大マスメディアに加え、インターネットなどの新メディアもより身近になってきた時代である。今現在も続く、メディアに触れていない時間はないと言っても過言ではないような時代の先駆けであった。それ故、内部的動機づけを高め、効力期待を持ったビジョンを描き易くしていたのだろう。反面、不況や就職氷河期という自分自身ではどうしようもない背景が、外部的な動機づけ要因はもたらさず、学習性無力感を生んでいたと考える。

ローカス・オブ・コントロールの自己診断結果によると、13点であった。統制の所在はやや外的よりではあるが、ほぼ中間の統制所在者という結果である。

上記の就職活動体験と照らし合わせて考察してみると、内部的動機づけを高めたのはメディアの存在ではあるが、そのメディアが身近に存在しているのは、外的な環境によるものであり、不況や就職氷河期という景気背景も大きく選択に影響している。つまり、動機づけの要因が、環境や景気状況などの外的要因に起因していたと分析できる。

その後、転職し、現在の職種に就くのだが、転職するきっかけとなったのは、前職が嫌になったり、将来に不安を感じたりという内部的な要因は一切なく、自分自身を作り上げてくれた故郷を生活の基盤とし、地域に貢献したいという、育った環境への思いからであった。この思いが、中間的統制者らしいと納得してしまった。「地域に貢献したい」という思いは内部的な要因であるが、その地域とは、生まれ育った環境のことであり、内部的ではない、外部的に与えられたものであるからだ。